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海水に含まれるDNAから外洋の小型浮魚類の分布を明らかにした論文が出版されました!

論文 2022.9.21
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魚類から海水中に放出されたDNA(環境DNA)を分析することによって、魚類の分布を調べる方法が沿岸域で利用されるようになってきましたが、外洋域での応用(OceanDNA)は、海水中に含まれる環境DNA濃度が低く、実用化に疑問が残されていました。

本研究では、開発したマイワシ、カタクチイワシ、マサバ、ゴマサバ、マアジ、サンマの6種の小型浮魚類のDNA量を定量分析するqPCR法(Wong et al., 2022)と、全魚種を同時に分析するメタバーコーディング法を利用して、黒潮続流域で収集した海水サンプルから小型浮魚類の分布を調査しました。両手法での検出結果が類似していることが確認され、OceanDNAの有効性が確認されました。qPCR法は定量的な情報も得られますが、対象魚種6種だけの情報しか得られません。メタバーコーディング法による全魚種の相対的な分布情報と組み合わせることで、小型浮魚類を取り巻く魚類魚群集構造を同時に推定する方法を提案しました。

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