広大な生態系を
遺伝子からひもとく

VISION

数日オーダーの短時間スケールから数億年オーダーの長時間スケールまで、生命は絶え間ない環境の変化に応じて適応・進化してきました。この複雑なプロセスを解き明かす上で強力な手がかりとなるのが、生物の持つDNA全体にあたるゲノム、発現しているRNA全体にあたるトランスクリプトーム、環境中のDNAの網羅的な計測であるメタゲノムなどのオーミクスデータです。特に、生物学に革命を起こしつつある超高速遺伝子配列解析装置(第二世代シーケンサ)は、これらの網羅的データを自在に計測し様々な問題を解くための全く新しい研究環境を生み出しました。

 生物遺伝子変動分野では、バイオインフォマティクスや分子生物学の最新の手法と、フィールド科学や生物学の従来型の手法を統合的に扱うことで、生命と地球環境の相互作用とそのダイナミクスを、海洋という魅力的な舞台において探求していきます。


生物遺伝子変動分野について

2010年に東京大学海洋研究所と東京大学気候システム研究センターが統合して大気海洋研究所がスタートしました。その際に、両者のシナジーを効果的に生み出す目的で設置されたのが地球表層圏変動研究センターです。地球表層圏変動研究センターは生物遺伝子変動分野、古環境変動分野、海洋生態系変動分野、大気海洋系変動分野で構成されており、既存の専門分野を超えた連携を通じて新たな大気海洋科学を開拓することを目的としています。 http://cesd.aori.u-tokyo.ac.jp/

フィールドワークについて

生物遺伝子変動分野では、生命と地球環境の相互作用とそのダイナミクスの解明のために、室内での実験・解析に加え、学術研究船等を用いた野外調査・乗船調査も実施しています。

[野外調査]:調査期間が日帰りから1週間程度で、アクセスの容易な池から琵琶湖やパラオの海水湖などの湖沼、日本の島嶼部沿岸で、採水を行っています。

[乗船調査]:乗船期間が1週間~1ヶ月程度で、日本近海での採水を定期的に、太平洋や北極海などの五大洋での採水を不定期にに行っています。